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駆け出しの翻訳屋といいながら早数年。 学習したことをちょこちょこ書くつもりでしたが、最近は余暇の話が多いような。。。 そもそも、いつまで駆け出しなんだ?!
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ちょっと前から「このミス」大賞受賞作で読んでないものを読もう、、、というのを続けていたのですが、それをきっかけに読み始めているのが降田天の作品です(降田天というのは作家ユニット名なので「氏」を付けるのも変だし、敬称はどうしたらよいのかな...)。

「女王はかえらない」
最初に読んだのがこれ。「このミス」大賞受賞作です。
第一部は子どもたち目線の話で、第二部は教師の目線に変わります。構成からして、もしや、、、というのは読みながら考えたりしていたのですが、想像以上にびっくりの結末。読後感はあまり良くない(気持ちの良い結末ではない)けれど、やられた感は半端ないです。途中で感じていた違和感が一気に解消されていく感じは気持ちよいくらいです。

「偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理」
こちらは連作短編集。元刑事で交番勤務の狩野雷太が主人公なのですが、犯人側の目線で話が進みます。一見ヘラヘラした感じの警官なのに会話をしているうちにいつのまにかボロを出してしまうという。。。どこから斬り込まれるかというドキドキ感。そして犯人側の視点ではわからなかったことや、犯人自身が気づいていなかったことまで解明されたりするのが面白いです。

「匿名交叉」
これはめっちゃ面白かった。
最初はネット上での匿名の誹謗中傷に嫌な感じがあったけど(小説の世界のことだけど読んでいてイヤやなぁって感じ)、だんだんとネット上だけの問題にとどまらなくなってきて、何がどうなっているんだ!と主人公とともに悩んでしまいます。最終的に明らかになった真相は全くの予想外でした。そこで繋がる!とビックリしただけで終わらず、実は偶然ではなく画策されていたこともわかって、さらにビックリで納得。

「すみれ屋敷の罪人」
これもとても面白かった。
古い屋敷から発見された白骨遺体。身元を調べるべく当時の使用人に話を聞く。次第に恐ろしい真相が浮かび上がってくるのだが、そもそも調査をしている人物にも何か秘密がありそうな気配。さらに後半になって調査の依頼をした人物の告白から、また違う真相が見えてくる、、、という最後まで飽きさせない展開でした。
新たな証言を得るたびに、当時の屋敷内の人たちの印象が変わっていくのも面白かったです。
ただ気になるのは、最後はハッピーエンドぽい感じではあるものの、○○の無実は客観的には証明されないのでは、、、というところ。まぁ、話としては、真実の証明が必要なのではなく、皆が秘密から解放されればハッピーエンドになるのかも。
読み直してみると、それぞれの証言の中に新たな意味が感じられるのも面白いです。あとでゆっくり再読してみようと思います。

ということで、降田天の作品は引き続き読んでみようと思っていいます。

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技術屋から翻訳屋に転身しようと、退職。
とりあえず、安定して翻訳の仕事を貰えるようになりましたが、まだまだ駆け出しです。胸をはって「翻訳家です」と言えるまで、日夜修行中(?)の身です。
趣味は音楽鑑賞と城めぐり。月平均 1 回以上のライブと登城がエネルギー源です!
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